当日は過ぎちゃったけども。 2/14。 言わずと知れたあの日ですが。 雅「今日は何の日ー?」 キャラメル「バレンタインデー!」 朝からこれですか。 優「無駄にはしゃいでんじゃないわよ、うっとーしー」 雅「おー、おねーちゃんちょーど良いところに」 キャラメル「優さんも手伝ってください、今日はチョコレート尽くしです」 優「ちょ・・・・・・尽くし? てことは何が何でも食べさせる作戦ね?」 キャラメル「えーと・・・そう言う取り方もありますねぇ」 雅「じゃーおねーちゃんはそれで」 優「やったろーじゃない」 と言うわけで(?) 無駄に設備が整っている隣のキッチンへ移動。 優「で? 何をどうするの?」 気合い入っております。 雅「まず前菜はトリュフをあしらった何かを」 キャラメル「スープはココア仕立てでやってみようと」 エクレア「・・・チョコでフルコース作る気かよ」 優「しつこくなり過ぎないようにするのが厄介ね」 キャラメル「そこは味付けですよ」 雅「さすがに甘いだけじゃーねぇ」 そんな恐ろしげな陰謀もつゆ知らず。 やけに静かなリビングに男三人。 秀「今年は市販か?」 典「なにが?」 栄「あぁ・・・もうそんな時期ですか」 典「製菓業者の年中行事か」 秀「去年はスゴかったなぁ・・・3分おき位に悲鳴が轟いたもんなぁ?」 栄「の割にできあがったのは普通っぽかったですよねぇ?」 典「・・・・・・」 秀「愛だねぇ」 ところ変わって青嵐学園。 麗「・・・なによ、それ」 太陽丸「いや何故か引き出しに詰まってたでござるよ」 太陽丸の机にはちょっとした山になったチョコレートが。 南「他の人と間違えたんじゃないのかー? ・・・あぁ、名前入りだ」 鳳「日向君それなりに有名になったもんね、これくらいの人からチョコもらっても不思議じゃないよね」 太陽丸「こんなにあっても困り物ですが」 麗「じゃあ他は別に要らないわね?」 太陽丸「どぅお! それとこれとは話が別でぇ!!」 南「へぇ?」 麗「何よ、欲しいの?」 太陽丸「・・・」 鳳「きゃー♪」(わくわく) 太陽丸「顔どころか名前も知らん御仁にたくさん戴いても・・・ごにょごにょ・・・」 麗「え? なによ?」 太陽丸「どんな物でも麗殿から頂いた物の方が!」 南「わー、言うなぁ・・・」 鳳「ほーらやっぱりそうだったのよ! ん? 麗ちゃん?」 固まっております。 南「おーい」 太陽丸「麗殿? いかがなされた? 拙者変なことを申しましたか?」 麗「・・・」 ごそごそと鞄から小さな包みを取り出しまして。 麗「ん」 太陽丸「あ・・・ありがたき幸せ・・・」 鳳「おーい、麗ちゃ〜ん? どこ行くのー?」 麗「お仕事」 回れ右して行ってしまいました。 鳳「耳まで紅くしちゃって・・・可愛いなぁもぅ」 南「受けになると弱いんだね、麗ちゃん」 太陽丸「あの反応はどう受け取ればよいものなのか・・・」 んで夜。 再び正義団。 世にも恐ろしいチョコレートのフルコースがその出番を待ちかまえております。 優「ごーはーんーよー☆」(宣戦布告) 東出「何だおい、いちいちこっちに集まりやがって」 カステラ「なんでも特別な料理を作ったとか・・・」 特別というか特殊です。 プリン「なんか甘い匂いだね」 秀「こっちで作ってたんか、よかったな」 典「だから何が」 壮「素直じゃないなぁ」 麗「どーしてアンタが居るのよ?」 セイロン「課題提出に来たついでにご馳走になろーかと」 狭山「その辺のファミレスより良いですからねぇ」 麗「まぁ別にいーけど」 サブレ「ちょこれーとのにおいだー」 タルト「だんちょー、おへやにもいなかったねー?」 華「そうだねー、どこ行っちゃったんだろうね」 タルト「たるとのちょこれーとあげようとおもったのに」 集まる一同。 しかし団長の姿は無し。 謎の部屋。 やたらと豪華な調度品が所狭しと、それでいて窮屈にならずに置かれています。 薄暗い中に二つの影が。 一つは団長、もう一つは・・・ ?「どうしたの?」 団長「・・・・・・ぅ・・・尋常じゃなくイヤな予感がする」 ?「嫌な予感・・・また、戦い?」 華奢なシルエットと声色が女性だと言うことを示していました。 不安そうに眉を細めるのが気配でわかります。 団長「あぁ・・・そんなじゃないよ」 家にいるときは誰にも見せたことが無い程に優しい微笑みを浮かべます。 団長「今夜は、此処に居ても良いかな?」 ?「・・・断る理由が見つからないわ・・・・・・ううん、寧ろ、嬉しい・・・」 互いに引き寄せあうように重なる二つの影。 一枚ガラスの窓から覗く月さえも、恥じらうように雲に隠れてしまいました。 虫の知らせでどうにか危機を免れた団長。 しかし他の連中は・・・・・・あえてココでは語りますまい。 続く。
キャラメル「・・・ご主人様、やっぱり帰ってこないですね」
雅「明日になれば帰ってくるよー、元気出して!」 |