久々に長め。 深夜、魔導研究室。 団長がなにやら怪しげな実験をしております。 (団長)「・・・マンドラゴラの粉末をドラゴンエキスと・・・」 不気味な色の薬品を混ぜ合わせているようです。 机の周りには訝しげな品々が多量に。 (団長)「メドーサの髪とバジリスクの牙、仕上げにダークマターを、と・・・」 フラスコの液体をアルコールランプでゆっくりと加熱しています。 どす黒い色がだんだん澄んでいき・・・ かっ!! (団長)「・・・完成、秘薬『あの頃に戻りたい』!!」 蒼く透き通った液体を小瓶に詰めて保管庫へ。 どんなクスリなのやら。 翌朝。 (団長)「えぇ、完成しました、ご注文通り」 (タルト)「・・・・・・きれぇ〜」 リビングで電話をかける団長の横にタルト。 昨夜のクスリを興味津々に見つめてます。危ないなぁ。 (団長)「はい、明後日ですね、了解しました」 ぴっ。 (団長)「さて・・・とぉうっ!!」 目を離した隙にタルトが小瓶を口へ。 ・・・だから言ったのに。 (タ)「にがぁ〜い・・・」 想像を絶する凄まじい味に眉をひそめるタルト。 (団長)「・・・飲んだ・・・のか?」 (タ)「あたまがふらふらするよぉ・・・」 (団長)「ちょっ・・・マジかい!」 意識が朦朧となったタルトを抱えて部屋へ走る団長。 さぁ〜て、大変だ。 (タ)「う・・・ん・・・?」 どうやらタルトの意識が戻ったようです。 (タ)「・・・あれぇ?」 起きあがるといつもより視線が高めに感じられます。 ふと横の鏡を見れば、16、7程の少女が映っておりました。 (タ)「・・・たると、おっきくなっちゃった・・・」 がちゃ。 (団長)「気が付いたか・・・」 (タ)「だんちょー、これほんとにたると?」 困ったような嬉しいような声で、戻ってきた団長に聞く。 (団長)「タルト以外に誰が居る?」 言いつつタルトに服を放る。 確かに、子供の服は着られたもんじゃないので。 そして推定190cmはあろうかと言うバストが更に着られる服を限定しちゃってます。 まぁ本人は全然気にしてないようですが。 (タ)「そっかー・・・どうして?」 (団長)「あの苦い奴飲んだだろ」 (タ)「おっきくなるおくすりだったの?」 (団長)「正確には人間換算で17歳近辺の肉体になる薬だが・・・まぁどっちでもいいや」 (タ)「じゃあ、みーちゃんとおなじくらい?」 (団長)「・・・まぁ(あのウイルス、突発的な変化でも効果が出やがった・・・)」 (団長)(飲んだ量からして効果は約8時間か・・・) 時計と予定表を見比べ、最後にタルトを見る。 (団長)(とりあえず予定は全てキャンセル、ミザリィ様には悪いが・・・よし) リビングに内線をかけます。 (優)「はい?」 (団長)「俺だ、ちょいと出かけてくるからな、タルトと一緒に」 (優)「また珍しい・・・サブレはどうするのよ?」 (団長)「十分可愛がってやりなさい、お母さん」 (優)「なっ・・・ちょっと・・・」 かちゃ、つーつー。 (団長)「さて、遊びに行くぞ、タルト」 (タ)「わーい!」 団長に飛びつくタルトと廊下を走る音。 (団長)「れっつごー!」 (タ)「ごー!!」 びゅわん! 二人が消えると同時にドアが開く。 ばん! (優)「どーなってんのよ・・・まったく」 続く。
(タ)(どきどき・・・)
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