私立青嵐学園。 華と麗が通う小中高一貫した教育の学校です。 やっぱロボだしね、公立だと・・・ そして今日は文化祭です。 これだけ規模が大きくなると全て回るのすら困難な程で。 とりあえず一大イベントである武道大会の模様を・・・ 高等部、男子剣道部部室。 ・・・あまり好んで覗きたくない部屋であります。 なにやら騒がしいので様子をうかがってみましょう。 (芹沢)「・・・やっぱここにいたんスか」 一年生でしょうか、急いで走ってきた様です。 (土方)「用はない、帰れ」 (近藤)「何だよ? 手短にしろよ」 んでこちらのお二方が先輩ですか。 (芹)「あ、そうそう! 中等部の沖田が決勝っスよ!」 (近)「だろうよ」 (土)「だから用はない、帰れ」 (芹)「・・・それだけっスか」 (近)「別に解りきってることじゃねぇか」 (土)「普通の中学生に沖田を倒せるのがいるとは思えん」 (芹)「はぁ」 (近)「それよか何か食料でも調達して来いや」 (土)「焼きそばは却下だぞ」 (芹)「・・・」 渋々出てゆく芹沢君。 (近)「駆け足ぃ!」 びしぃっ!!(竹刀) (芹)「へ〜い」 体育館。 中等部剣道の決勝が行われようとしています。 観客席の最前列にさっきの三人が。 (芹)「・・・結局来るんじゃないスか」 (土)「なに、決勝で叩きのめされる気の毒な相手を拝みにな」 (近)「相変わらず人気者だなぁ、沖田の奴」 「沖田」の名を付けた少年が無数の女子に囲まれてます。 (芹)「相手もなかなかの人気っぽいっスよ」 小柄な剣士に二人の女子がなにやら言ってます。 (土)「・・・宮本と佐々木? 何やっとんだ?」 (近)「さぁ? なんか企んでんだろ」 (芹)「あ・・・沖田の相手、白袴っス」 (近)「おぉ、どんな娘だろーな」 (土)「・・・お前はそれかい」 んでその相手サイド。 (宮本)「応援してるわよぉ、絶対勝ってね(ワタシタチのために)」 (佐々木)「最初が肝心よ、多分なめてかかってくるから」 どうやら高等部女子剣道部員のようです。 かなり打倒沖田に燃えているようで。 当の本人はあまり乗り気じゃ無いようですが・・・ (華)「やれるだけやってみますけど・・・」 (宮)「そんなんじゃダメ! もっとビシッと!」 (佐)「貴女に勝ってもらわないと困るのよ(カケが)」 (華)「はぁ・・・(勝つのは簡単なんだけど・・・手加減が難しいんだよぉ)」 (団長)「へぇ、へぇ・・・間に合ったか」 (優)「・・・広すぎるのよ・・・敷地」 (秀)「学校で町おこしが出来るな・・・町内会長居るんじゃないか?」 (団長)「あのおっさんならやりかねんな・・・始まるぞ」 (宮)「がんばって〜(大穴〜)」 (佐)「気合いよ〜!!」 (芹)「随分入れ込んでますね、センパイ方」 (近)「あの娘、どう思う?」 (土)「強いな・・・かなり」 (沖田)(怪我させちゃかわいそーだからね・・・即効で行くか) (華)(沖田クン強いからちょっとくらい力入れても大丈夫だよね・・・) (審判)「一本目! 始めぇっ!!」 びしぃっ!!!(瞬) (審判)「一本!!!」(赤旗) 沖田サイドから黄色い悲鳴。 ほくそ笑む宮本&佐々木。 (沖)(うっそ・・・) (華)(あっ・・・だ、大丈夫かなぁ?) (審判)「二本目!!」 (沖)(いてぇ・・・油断した・・・) (華)(もー少し手加減した方がいいかな・・・) (芹)「・・・センパイ、見えました?」 (近)「まぁな」 (土)「思いがけず沖田の本気が見られそうだぞ」 (審判)「始めぇ!!」 がっ!!! (沖)(・・・ぐぬぬぬ・・・この子ホントに女か?) (華)(あ〜・・・やっぱり出なきゃよかった・・・) (沖)(・・・押してダメなら・・・) ぱっ。 (華)(え?) ぱしぃ・・・ん!! (審判)「一本!!!」(白旗) 沖田サイドから黄色い大歓声。 焦る宮本&佐々木。 (近)「あの娘、強いけど・・・」 (土)「試合慣れしてないな、隙が大きい」 (優)「ぁにやってんのよ! 負けたら承知しないわよ!」 (秀)「一夜漬けの剣術が効く相手でも無いと思うぞ」 (団長)「人間じゃかなりの猛者だな・・・剣の腕だけなら勇者になれるぞ」 (華)(あんな技・・・聞いてないよぉ) (沖)(・・・・・・) (審判)「勝負!!!」 すっ、と手を挙げる沖田。 (沖)「・・・・・・棄権します・・・」 (華)(へ?) ざわめく観衆。 ガッツポーズする宮本&佐々木。 (審判)「勝負あり!」(赤旗) (華)(・・・優勝しちゃったよ) (沖)(冗談じゃない・・・あんなのもう一発喰らったら泣くぞ、俺) (近)「ま、いい経験だろ」 (土)「中等部は問題ないな・・・」 (芹)「それに引き替え・・・」 高等部、剣道部員:6名(内3名が今年引退) (団長)「素直に喜べんな」 (秀)「解ってた結果だしねぇ・・・」 続く。
(沖)「華ちゃんね・・・惚れたかも」
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