キメラオークション。 会場内、VIPルームにて。 (団長)「・・・なんかいつになく盛況だね」 (東出)「これからイロイロ規制がやかましくなるからな、消費者心理だろ」 (栄)「規制が緩い内に少しでも、と」 (東出)「まぁそんなだろうな」 「しかし今回もよく揃えたね、こんなに」 (主催者)「人工キメラを扱えるのはこれで最後ですからね、全力を尽くしましたよ」 (東出)「そういや今回はキメラだけじゃないのな」 「ええ、次回のために亜魔族や亜龍なども揃えてみました」 「それでこんな広くなったんか・・・迷子になってねぇだろうな」 そこへ他三人が戻ってきまして。 (秀)「ただいま」 「噂をすれば、か」 (典)「とりあえず人が多い多い」(げんなり) (壮)「ホント、暇人が多いよな」(元気) 「ところで壮君、その子達は一体?」(壮の背中を指す) 「は? おや?」(何かに気付く) 「さっきの仔猫じゃねぇか、付いて来ちゃったのか」 (仔猫A)「・・・にゃ〜」(上目遣い) (仔猫B)「みゅぅ・・・・」(ジャケットつかむ) 「・・・キミ達、僕の言葉解るかな?」(しゃがみ込んで) 「みゃぅ・・・?」(首を傾げる) 「みぃ」 「・・・文明教育されてないね」(振り返る) 「ここのじゃないよね、これ」 「えぇ、登録札もありませんし・・・それに準キメラの方は明後日からですから」 「どうするよ?帰ってくれそうにないぜ」 (東出)「先に言っておくが、俺は面倒みないぞ」 「最近多いんですよ、準キメラを会場近辺に棄てていってしまう人が・・・」 「ここで登録することは?」 「そうしてあげたいのは山々なんですが、 防疫検査などの登録にかかる費用がかさみましてね、これだけ特別扱いというわけには」 「なるほど」 「何故みんなで俺を見る?」 「そりゃあ」 「なぁ?」 「うわぁ、肉球がぁ・・・」(既に手なずけてる) (東出)「子供と女の扱いは巧いのな、お前」 「・・・まぁ手間が省けたと言えば手間が省けたんだが・・・」 「にゃ〜」 「みゃぁう」 そんなこんなで仔猫二匹を引き取ることに。 文明教育されてないから会話も出来やしねぇ。 まぁ教育係に適したのが一人(一匹?)いるが・・・ 続く。
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