※注 今回は濃いです、イロイロと。キツイ表現もあったり。 番外B 人の欲望とは時として実力以上の力を発揮させてしまうもので。 ここにも一人、本能の命ずるままに作業を続ける少女がいた。 広い部屋の一角、作業机でかちゃかちゃと工具をいじる音がする。 黒髪の少女、トロンは自分でも驚くほどの集中力で黙々と一つの器具を作り上げていた。 超小型モーターと変速器を筒状のケースに収める。ディフレクターの欠片を電源としてそれは完成した。ケースの外側は樹脂で覆われており、先端は曰く言い難い形を成している。 彼女は完成したそれを手に持ち、恐る恐るスイッチを入れた。ブルブルッ、目的にはちょうど良い振動だ。スイッチを切ると、異様な興奮をしている自分に気がついた。 「・・・ふぅ」 深呼吸で無理矢理気持ちを落ち着かせ、伏せてあった写真立てを引き寄せた。 写真立てにはフォッケウルフやヤクトクラベから撮った写真が納められていた。どれも青いアーマーを着けた少年が映っている。バスターをこちらに向けてはいるものの、その表情はどこか困惑している。 「・・・完全に射止められちゃったよ・・・ロック」 つぶやき、写真立てを抱きしめる。あの夜の記憶は今でも鮮明に覚えている。二人が一つになった瞬間でさえも。 トロンはおもむろに立ち上がり、先程の器具をつかんでバスルームへ向かった。 広い脱衣所で衣服を脱ぎ、裸になる。最後にショーツにかけた手が止まる。これから起こることを予想し、じっとりと濡れていた。彼女はそれに少し赤くなって浴室へ入った。 なみなみと湯の張られた浴槽に自分の裸体を写してしばらく眺めていた。 まだ大人の躰とは言えず、かといってもはや子供のそれとは言い難い。そっと胸をおさえれば、優しく包まれた感触を思い出さずにはいられなかった。 やがて意を決したように床へ座り込んだ。床はひやりと冷たかったが、蒸気がこもっていたので寒くはなかった。そして一つ深呼吸すると、膝を軽く開いて浴槽の縁に寄りかかった。 すっ、と左手の薬指と中指で肉の花弁を押し広げる。湿った音と共に愛液が糸を引く。 「あ・・・」 それだけでも相当きていた。そのまま指を暴走させたい衝動に駆られながらも、それ以上のモノを求める欲求が強かったためにそこで止まった。 例の器具を右手でつかみ、ゆっくりと膣内に押し込んでゆく。それが沈んで行く度に鳥肌が立つ様な感覚を覚えた。 「う・・ふぁ・・あ」 奥まで入れただけで頭の中が白くなり始めた。さっきから心臓は早鐘のように鳴りっぱなしだった。口の端からは唾液が落ちかかっていた。 崩れかけた意識の中、震える指先で器具のスイッチをONにした。 「――――――ッ!!」 瞬間、彼女の身体は電撃を受けたかのように弓なりになり、そのままぐったりとしてしまった。膝が震え、腰が砕ける。器具はその振動と溢れる愛液の流出で身体から抜け出ていた。 絶頂に達し、意識の飛んでしまった彼女の瞳は、心臓の鼓動のようにひくひくと蠢き、止めどなく愛液を流出する肉の花弁を映し出していた。 ドア越しに自分を呼ぶ声で彼女が我に返ったのはそれから半時ほど経ってからだった。 シャワーで丹念に辺りを流し、しっかりと身体を洗ってから、浴室から出た。水分で壊れてしまった器具を片手に。 番外B END
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