第14話 織物・参

〜前回のあらすじ〜
行きつけの洋品店で『甘汁の糸』を手に入れたプリン。
キャラメルから『性なる織り機』を貰って早速布を織り始めました。

しゅしゅっ、ぱたん しゅしゅっ、ぱたん しゅしゅっ、ぱたん しゅしゅっ、ぱたん
しゅしゅっ、ぱたん しゅしゅっ、ぱたん しゅしゅっ、ぱたん しゅしゅっ、ぱたん
しゅしゅっ、ぱたん しゅしゅっ、ぱたん しゅしゅっ、ぱたん しゅしゅっ、ぱたん

・・・数日間ずっとこんな音が。

しゅしゅっ、ぱたん しゅしゅっ、ぱたん しゅしゅっ、ぱたん しゅしゅっ、ぱたん
しゅしゅっ、ぱたん しゅしゅっ、ぱたん しゅしゅっ、ぱたん しゅしゅっ、ぱたん
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(プリン:プ)「・・・ふぅ」

どうやら出来上がったようです。
絹のような布地は、光を反射して薄い黄金色に輝いています。

(プ)「すご・・・高価そうだなぁ・・・」
向こうが透けて見えそうな薄さに吸い込まれそうになるプリン。
(プ)「・・・勝負下着になりそう」



一方そのころ。

(亮)「おぉ、コレだ」
何やら検索したファイルをプリントアウト。
(キャラメル:キ)「何ですか? ・・・『お水の羽衣』?」
(亮)「プリンが織ってる布の通称だよ、糸がアレだからな」
(キ)「ホントの事なんですか? 糸の紡ぎ方・・・」
(亮)「さぁ? 真相はわからんが布の効果は素晴らしいぞ 耐火、耐熱、耐冷・・・高レベルの強化服が作れる」
(キ)「古代魔術の産物なんでしょうか?」
(亮)「だろうねぇ・・・先の魔導大戦でもほんの僅かな数の魔導師が使用してたらしいな」
(キ)「教えてきますね、何作るか迷ってるでしょうから」

がちゃ、ばたん。

(亮)「あっ、おい・・・・・・もう一つの使い方もあったのに・・・」



再びプリンの部屋。

コンコン(ノック)
(キ)「プリンー? 入るわよー」
がちゃ。
(キ)「ご主人様が布の活用法を見つけてくれたわよ・・・って・・・」

(プ)「ん・・・あ・おねぇちゃ・・・ん・・・んんっ・・・」
ベッドの上で身もだえるプリン。
苦しんでいるよりはよがっているようです。
(プ)「あぅっ・・・ん・・・あぁっ、あっ、うぁあっ・・・」
(キ)「なにやっ・・・て」

よくよく見れば、シーツの上がびしょびしょに濡れてます。

(キ)「・・・また変な機械使ってるんじゃないでしょうね?」
(プ)「・・・ん・・・ちが・・・ぅあんっ!」

確かにそれらしい形は見あたりません。
しかしやっぱり濡れてる原因はあの汁なわけで。

がちゃ。
(キ)「あ、ご主人様」
(亮)「やっぱこっちの使い方してたか・・・」
(キ)「え? どゆことです?」
(亮)「この布を身につけた者が思った通りの感覚を与えるんだとよ」
(キ)「そ、それって・・・」
(亮)「うむ、いくら殴られても痛く感じない状態になるわけだ・・・それを逆に使うとこうなる」
(キ)「じゃあ・・・この下着ですか?」
(亮)「だろうな・・・ほっといてもいいが壊れたら面倒くさいから後頼んだ」

がちゃ、ばたん。

(キ)「え? あの・・・・・・どうしよう」

取り残されたキャラメルと一人でよがるプリン。
結局動き回ってる内に脱げたので大した被害はありませんでした。


続く。






(プ)「はぁ・・・はぁ・・・す、スゴイアイテムだ・・・」




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