第10話 迷惑

性戯団団舎。
今日は週一程度でキャラメルがやってくる日です。
まぁ、帰ってくるとは言え、同じ敷地内なので来ようと思えばいつでも来られるんだけど。

がちゃ、ぎぎぃ・・・
(キャラメル:キ)「ただいまぁ」
あまり浮かない顔。
仕事中より疲れるのが解りきってる為でしょうか。
(キ)「・・・誰もいないのかしら?」
珍しく静かなので妙な気分になります。
と・・・
たったったったっ・・・(足音)
がちゃ、ばたん。
(エクレア:エ)「お姉様!」
(キ)「げ」
(エ)「お帰りなさい、お姉様ぁ・・・ずっと待ってたんですよぉ」
(キ)「あ、そう、ありがとね」
じりじりと逃げるキャラメル。
(エ)「・・・何で後ずさるんですか?」
(キ)「え?い、いや、別に・・・」
(エ)「・・・姉様はエクレアのことキライですかぁ?」
(キ)「き、嫌いじゃないわよ、ほら、泣きそうな顔しないの」
(エ)「だって、エクレアだってご主人様みたいに姉様と一緒にいたいですぅ」
(キ)「今日は一緒にいてあげるから、泣いちゃダメよ」
(エ)「・・・」
こくん、と頷いてキャラメルにすがり寄る。
(エ)「姉様ぁ・・・あったかい・・・」
(キ)「・・・(なんでこんな時に限って元に戻ってるかなぁ・・・)」


プリンの部屋。

(プリン:プ)「〜〜♪」
ばばばばばば・・・(ミシン音)
(プ)「出来たぁ!・・・でも今年はもう着ないかなぁ・・・?」
コンコン。(ノック音)
(プ)「ど〜ぞ〜」
がちゃ。
(プ)「あ、おねーちゃん、どーしたの?」
(キ)「どうもこうも・・・コレ、アンタじゃないの?」
(エ)「・・・」
(プ)「あれ〜、エクレアちゃんてばま〜た戻ったの?」
(キ)「違うの?」
(プ)「最近ちょくちょく戻ってるよ・・・アタシ?何もしてないよぉ」
(エ)「プリン姉様は悪くないですよぅ・・・そんな恐い顔しないでくださぃ・・・」
(プ)「カステラちゃんに聞いてみれば?・・・あ、でも今取り込み中かも」
(キ)「は?」
(プ)「別に・・・団長に聞いた方がいいかも」
(キ)「そうね、そうするわ」



団長室。

コンコン。(ノック音)
(キ)「キャラメルです、団長、居ますか?」
がたがたっ!!
ばん、どん、どざさっ・・・
(キ)「?何やってるんだろ」
(エ)「・・・カステラ姉様がいらっしゃるんですわ、きっと」
(キ)「はい?」
(エ)「エクレアは知ってるんですよぉ・・・カステラ姉様と団長は・・・むぐぅ」
(キ)「・・・いい、あまり聞きたくない・・・」
(エ)「・・・・・・」
目顔で頷くエクレア。



がちゃ・・・
(カステラ:カ)「・・・あら?」
(団長)「・・・・・・・・・」
(カ)「行っちゃったみたいですわ」
(団長)「・・・そうか・・・今日はもう帰れ」
(カ)「その方がよろしいみたいですわね・・・」






(キ)「・・・・・・あぁ〜、どんどんピンクになっていくぅ〜・・・」
続く。




(プ)「浴衣送るの・・・住所どこだろ?」




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