ある日の俺的 65



久方ぶりに家から。

(団長)「・・・どうした?」
(優)「いや、麗がまだ帰ってこないなぁ・・・って」
(雅)「お昼で終わりって言ってたもんねぇ」
(団長)「間違えてたんじゃないか?」



んで、麗は・・・

(麗)「・・・すっかり忘れてたよ、お仕事」

職員室で資料をコピーしておりました。

(海原)「も〜ぅ、うっかり者ねぇ〜」
(麗)「せんせーには言われたく無いなぁ・・・」
(海原)「だから〜、アレは事故だってばぁ〜」
(麗)「まぁいいけどね」

すっかりコンビ化しているお二人さん。
両者とも教師に見えません。
そこへ女生徒二人が。

(佐々木)「シツレーしまーす」
(宮本)「まーす」

(冥鴻)「おぉ、迷コンビ・・・麗ちゃーん」
若いのかどうなのか、年齢不詳の男性教師です。

(佐々木)「いえ別に誰でもいいんですけどね」
(宮本)「そうそう、手っ取り早く用件だけ」
(冥鴻)「ほう・・・で、用件とは?」
(宮本)「んー、なんか刃物を持った物騒な子供がうろついてるみたいなんで報告をば」
(佐々木)「高等部の剣道同好会が壊滅みたいッス」
(冥鴻)「またそら豪快なニュースだな」
(海原)「豪快で済むんですかぁ〜?・・・麗ちゃん?」
(麗)「・・・・・・詳しく教えてくれない?」
(宮本)「をを、燃えておる」


いっぽうそのころ


(沖田)「・・・・・・おっかねー」
(太陽丸)「ぬぅ・・・」

残念ながら間一髪で太陽丸の一撃はかわされていました。

(沖田)「まさか壁をぶった斬るとは・・・」

教室の風通しが良くなってしまいました。

(水谷)「ちょっとアンタ! 沖田君に傷つけたらただじゃ済まないわよ!!」
(金古)「そ、そーよ、どーなっても知らないから」
(地井)「・・・あぁ、なんかもうあの子を認めちゃってる・・・」

(沖田)「ちょうどいい、表へ出ろ (・・・あまり得意じゃないけどねぇ、こーゆーの・・・)」
(太陽丸)「ふむ・・・ここではやりにくいか・・・よかろう」



(芹沢)「居ましたよーぅ、せんぱーい」
(土方)「そのようだな」
(近藤)「沖田ー! 死なないように負けろー!」

(芹沢)「え?」
(土方)「沖田が勝っても俺たちにメリットが無いだろうが」
(近藤)「そーゆーことだ、沖田ー!負けろー!!」


(沖田)「スゲェ声援・・・」
(太陽丸)「と、言うことだ・・・おとなしく斬られてしまえ」
(沖田)「そー言われても・・・ねぇ」

近藤の(逆)沖田コールであちこちの教室から野次馬が乗り出してきました。

(近藤)「沖田ー!負ーけ」

ばがん!!(蹴)

(華)「何言ってんですかぁ!!」

(近藤)「・・・きゅぅ」
(芹沢)「めり込んでますよ・・・こんどーさーん、しっかりー」
(土方)「意外と過激だな、君」

(華)「沖田くーん、コレ使ってー」

(芹沢)「あぁ、俺の刃引・・・」
(土方)「やめとけ、逆らったら死ぬぞ」



(太陽丸)「まったく、黙って見ておられんのか」
(沖田)「はは・・・華ちゃーん、ありがとー」

(華)「がんばってねー♪」


(太陽丸)「・・・鼻の下など伸ばしおって・・・我が愛剣の露となれ!」
(沖田)「うおっ!!」

きーん!
ちゃりーん!
ちゅいーん!

(太陽丸)「なかなかやるではないか」
(沖田)「読めたぞ、二本の脇差しで一本の太刀に勝る力を出しているのか」
(太陽丸)「それが解ったところで結果は変わらぬ! 奥義・日輪!!」

ぴしゃ〜ん!!!

(芹沢)「雷? ・・・自分に落ちませんでした?」
(土方)「いや・・・アレは・・・」

校舎の彼方から小さな影がただならぬオーラを放って歩いてきます。

(土方)「起きろ湧、マジで死ぬぞ」
ぼこ。
(近藤)「そうみたいね、魔力ゼロの俺でも解るわ」



(沖田)「・・・なんだ、今の・・・」

目の前の太陽丸は完全にのびてます。



(華)「れ、麗ちゃん・・・?」
(麗)「お姉ちゃん、あとでね」

ずんずんと太陽丸に歩み寄ると・・・

すぱーん!(平手)

(沖田)「うぉ」


(太陽丸)「うく・・・れ、麗殿?! 何故ここに? てっきり帰られたものかと」
(麗)「なにゆえここに? じゃない! アンタってヒトは性懲りもなく・・・」
(太陽丸)「いやこれはなんというかぶしとしてのほこりというかその・・・」
(麗)「武士の誇りとか言う前に学校に刀なんか持ってくるんじゃないの!!」
(太陽丸)「では麗殿は拙者に死ねと!!?」
(麗)「刀取られたくらいで死ぬような誇りなんて捨てちゃいなさい」

・・・もめております。
一体これからどうなるのでしょうか。



続く。






(団長)「・・・なんだかなぁ」




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