ある日の俺的 57


3/14。
商人魂に感服する日。



青嵐学園初等部、2−C。
昼休み。

(麗)「ただいまー」

講師の仕事を終えた麗が戻ってきました。
両手に紙袋をさげています。

(鳳)「おかえりー・・・何それ?」

学園祭でシンデレラを演じた子です。
・・・憶えてる?
ひょいと麗の袋を覗き込みます。

(鳳)「うわぁ、おかしばっかり」

『おかし』の単語にクラス中の視線が集中しました。

(土方)「流石小学生だな、反応の仕方が違う」
(佐々木)「・・・麗チャン、どーするの? これ」
(麗)「その辺置いといて・・・ありがとね」

土方と佐々木が抱えてきた段ボールを置いて行ってしまうと、途端に麗の周りに人垣が。

(鳳)「どしたの? これ」
(麗)「あー・・・ホワイトデーだとかどうとかで・・・」
(南)「へぇ〜・・・すごいね」

(一同)「いいなぁ〜・・・」

(麗)「・・・一人一つずつあげるよ、こんなに処理できないし」

(一同)「いえ〜!!」

(鳳)「うらやましいなぁ、知り合いにかっこいい人が沢山いて」
(麗)「いきなり何を・・・」
(鳳)「今度紹介してよ」
(麗)「・・・別にいいけど・・・」
(鳳)「やったぁ」



ところ変わって図書館、司書室。
いつものメンバーで。

(火野)「はぁ〜・・・美人は辛いわぁ〜」

麗に勝るとも劣らないプレゼントを前に、一人で浮かれてます。

(沖田)「案外モテるんですね」
(火野)「失礼ね、『知的な女』がモテるのは一種の法則よ」
(華)「バレンタインの時はすごく冷めてたのに・・・」
(火野)「え〜と、段ボール5つか・・・今年こそ負けらんないわ! 後よろしく!」

箱の数を確認して走り去っていきました。

(華)「無視、か・・・」
(沖田)「毎年保健の先生と勝負してるみたいだけど・・・そうそう、これ」
(華)「あ、ありがと・・・ごめんね、変なチョコで」
(沖田)「いいよ、気にしてないから」
(華)「今度からまともなやつあげるね」



んで。

(雅)「はぅ・・・」

ミルクプリン片手に浸ってます。

(壮)「・・・手作り?」
(典)「そう言えばそうなる」
(秀)「やるねぇ」
(典)「よくわからんのだが・・・何故今日に限って俺が作るんだ?」

間。

(壮)「・・・だってさ」
(秀)「いや、何か期待するのが間違いだろうよ」
(栄)「信じ切ってますよ、雅さん」
(秀)「ほっとこう」
(壮)「うん」
(栄)「そうだ、団長は?」
(壮)「昼過ぎから居ないね、どこほっつきあるってんだか」


(典)「・・・・・・わからん」




続く。






(キャラメル)「ご主人様ぁ〜・・・」




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