ある日の俺的 43

連続更新。
まだあります。

〜前回までのお話し〜
本気なのか冗談なのか、解っているのかいないのか。
タルトに「お嫁さん宣告」された団長。
静かに悲(喜)劇が動き出していました・・・


まだ5時だというのに辺りはすっかり暗くなってます。
タルトをおんぶして団長が帰ってきました。

(タルト)「ただいまー!」
(団長)「・・・た・・・ただいま・・・」
タルトを降ろすなり倒れ込む団長。
かなり来ているようです、いろんなイミで。

(雅)「おかえりー・・・どこ行ってたの?」
(団長)「・・・約一ヶ月ぶりか?」
(雅)「へ? 毎日会ってるじゃない」
(団長)「・・・・・・いや、こっち事・・・」
(雅)「・・・?」

物音を聞きつけて居間から優がやって来ました。
(優)「ちょっと、遅いじゃないのよ! ・・・連絡ぐらい入れなさいよね」(小声)
(団長)「あ? どした?」
(優)「・・・来なさい」
不思議そうな団長をリビングへ引っ張って行き、ドアを少し開けて中を指さしました。
(優)「・・・アレ、どうするのよ?」

優が指す先には困り果てた様子で全員が勢揃いしています。
その真ん中には、丸々とほっぺを膨らませたサブレが。
どう見てもへそが曲がっていました。

(タ)「さぶれ、おこってるの?」
(団長)「怒ってるね」
(優)「怒ってるわね」
(雅)「勝手に出かけちゃうからー」
(団長)「何だよ、ちゃんと相手してやったんだろうな?!」
(優)「ったり前でしょ、いつもの8割増しで遊んであげたわよ!」
(団長)「じゃ何で怒ってんだよ?」
(優)「解る訳ないでしょ、んなこと・・・責任取りなさいよね」
(団長)「ちょ、待・・・」

そう言うと優は、ドアを開けてそのままキッチンへ行ってしまいました。

(団長)「あ、おい・・・ってもなぁ」
(雅)「謝ってみればー?」
(タ)「だんちょーがいけないの?」
(雅)「悪くなくても謝った方がいいこともあるんだよ」
(団長)「う〜む・・・」



リビングのソファに秀、その上にサブレが座ってます。
(秀)「あ・・・ほれ、帰ってきたぞ」
(サブレ)「・・・・・・・・・」
(壮)「だんちょに噛みついてやれ、がぶって」

ほっぺを膨らませたまま団長を睨むサブレ。
栄に何事か告げてからようやく団長がやって来ました。

(団長)「・・・ただいま、サブレ」
(サ)「・・・・・・・・・ぶぅぅ・・・」
尖らせた口から息を吹きました。
(団長)「何怒ってるんだよ?」
(サ)「ふんだ」

団長が顔を覗く度にそっぽを向いてしまいます。
タルトだけを連れて行ったことが相当気に入らないのでしょう。

(タ)「ねぇ、どうしておこってるの?」
(サ)「うるさいなぁ!」
(タ)「・・・・・・・・・・・・・・・」
何気なく聞いてみただけなのに怒鳴られてしまい、一瞬びっくりして泣き出してしまいました。

(サ)「だんちょーのばかぁ!」
思わずタルトをかばう団長を見て、とうとうサブレがリビングから飛び出して行ってしまいました。

(秀)「・・・・・・あーらら」
(壮)「どーするよ、だんちょ?」
(団長)「あ〜・・・とりあえず、原因が解らんことには」

何はともあれ、サブレを追いかける団長。
今日は休めそうもありません・・・

続く。






(団長)「・・・厄日だろーか?」



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