ある日の俺的 34


深夜0:00、謎の部屋。
訳のわからん機械が大量に置かれてます。

(団長)「・・・この端子、頭な」
(東出)「こうか? これで全部だな」
(団長)「うむ」

薄明かりの中でベッドに横たわるサブレ。
脳波を取るような端子がくっつけられてます。
前回の事以来うなされるようになってしまったので原因究明に乗り出した訳です。

そしてサブレの横に何故か秀。
(秀)「何で俺が付き添いよ?」
(団長)「一番なついてるから」
(秀)「壮じゃねえのか? 雅とか」
(団長)「解ってねぇな・・・奴等はあくまでもお友達とか兄妹なんだよ、サブレには」
(東)「ほう?」
(秀)「じゃ俺は何だ? 親だとでも思ってるってのか?」
(団長)「うん」(あっさり)
(秀)「まじかい・・・」

びびる秀。
ほっといて装置のスイッチを入れる団長。
モニタに何やら映り出しました。

(東)「・・・感度は良好だな」
次第にはっきりしてきた映像はマグロの刺身です。
(団長)「・・・・・・晩飯のオカズか」
(東)「まぁいい、俺は戻るぞ」
(秀)「おつかれー」

(団長)「・・・」
(秀)「・・・」
(団長)「・・・おぉ、キメラオークションの会場だ」
(秀)「大分ぼやけてるな・・・コイツじゃねぇのか? 棄てた奴」
大きく映ってる女性とおぼしき影を指す。
(団長)「・・・? どこかで見たような・・・」
ちょいちょいと処理をかける団長。
少しして鮮明な画像が。
(団長)「・・・中途半端に記憶操作しやがって」
日テレ式よろしく顔面に「はずれ」の文字。

(秀)「それより原因探そうや」
(団長)「だな」


〜数十分後〜


何処かの部屋が映りました。

(団長)「昔住んでた家か・・・随分ボロいアパートだな」
(秀)「コレでどのくらい過去の記憶なん?」
(団長)「このくらいの年齢だと約一年だな」
(秀)「随分粗くなっちまうのな」
(団長)「それは仕方ない、お前等みたくデジタルじゃないからな」

『ざざ・・・ざざざざ・・・ざー・・・・・・
ざさっ・・・ざっ・・・っかやろう!!』

(団長)「男の怒鳴り声? 親父か?」

『ざざ・・・は・・・だ・・・よ!!
・・・ざっ・・・ない!!』

(秀)「今度は女性だな・・・母親?」

『・・・っせぇ!!!!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・ぐぁっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・て・・・てめぇ・・・』

(団長)「映像がまったくわからんので何とも言えんが・・・」
(秀)「・・・酷だな」

『・・っ・めんね・・・
・・・・・・ママを許してね・・・』

(サブレ)・・・・・・くわっ!
(秀)「・・・サブレ?」
(サ)「ぱぱが・・・ぱぱがぁ・・・っ!!」
錯乱状態のサブレ。
目が血走ってます。

団長が、すっ、とサブレの前に指を立てる。
(団長)「大丈夫、大丈夫だから・・・力を抜いて・・・」



(サ)「・・・ぱぱがまっかなの・・・・・・ままも・・・ままがないてるの・・・」
(秀)「・・・」
(サ)「・・・しらないひとがたくさんきてさぶれをつれてった・・・・・・しらない、おっきなおうち・・・」
(団長)「もういい、もういいよサブレ・・・ごめんな」
ベッドにくずおれるサブレ。



(秀)「記憶を消すのか?」
(団長)「封じる」
(秀)「どっちにせよ早くしてやってくれ・・・こんな過去は辛すぎるだろ」
(団長)「それだけじゃダメだ・・・ちゃんとパパとママを作ってやらないとな」
(秀)「何だ? その目は・・・まさか」
(団長)「そのまさかだ、任せるぞ、新米パパよ」
(秀)「ざけんな!! 大体母お・・・図ったな」
(団長)「まだまだ青いのぅ・・・ま、そゆわけで」

続く。






(優)「っくしゅん!! ・・・風邪かしら? まさかねぇ」



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