ある日の俺的 15

おとめちっくぱわー発動。

雅の部屋。
先程から熱心に雑誌の記事を読んでいる雅。
(雅)「・・・・・・・・ふむぅ・・・・・なるほど・・・・・」
食い入るように読みふけり、時折真剣に頷いたり。
「・・・・・・・・・・よし!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「おねーちゃーん」
(優)「なにー?変なこと言うと怒るわよー」(新聞読みつつ)
「うっ・・・・」
「なによ?言ってみなさいよ」(顔を上げて)
「お・・・お料理教えて欲しいなぁ・・・・なんて・・・」(音声フェードアウト)
「は?」
「だから・・・おりょうり・・・」(小声)
「あんなに言ってもやらなかったあんたが?」
「・・・ダメ?」(おそるおそる)
「典君にでも頼めばいいじゃない、手取り足取り教えてくれるかもよ」
「え・・・・手取り足取り?・・・・・・・・・・(うっとり)・・・・・・・・・・・
・・・・・・はっ!そ、それじゃダメなんだよ!」

「へぇ?」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・成る程ねぇ」

そんなこんなで今晩の夕食はカレーライスに。(月並み)

(秀)「・・・・・・・・・人参が面取りしてある・・・・・・・」
(壮)「カレーのジャガイモが賽の目切りになってるの初めて見た・・・・」
「・・・・・・文句あるの?」(眼孔鋭く)
「いえ」
「まったく」
(麗)「おいしいよ」
(華)「ちょっといつもと違う気がするけど・・・」
(団長)「食えりゃそれでいい!文句言わずに食え!!」
「・・・・・・(どきどき)・・・・」
(典)「・・・・・・なんだ?その目は・・・・
・・・・・・(一口食べて)・・・・・・お前が作ったのか・・・」

「えっ・・・何で解ったの?!」
「・・・まぁバレるわよねぇ・・・・」
「・・・・・・」(複雑な表情)
「おいしい?」
「んまぁ、不味くはないが・・・・」
「何だその言いぐさは!形があって食べられりゃそれでいいじゃねぇか!!」(立ち上がる)
「・・・・・やけに熱入ってんね、だんちょ」
(栄)「何か嫌なことでもあったんでしょう」

何やらごたごたの内に過ぎ去った夕食。
雅の料理の腕前がなかなかの物だということが解ったので儲けもんか。


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